こんにちは、就労選択支援事業所ルリエの佐藤です。
今回、グループ会社内のサービス管理責任者・相談支援・就労選択支援のメンバーが集まる、その名も「集まれ!!サビ管の森」の皆さんと一緒に、茨城県つくば市から車で群馬県高崎市へ向かい、国立重度知的障害者総合施設のぞみの園(以下、のぞみの園)を視察しました。
車で高崎市に入ると、駅周辺の街並みは想像以上に都会的。「群馬といえば、のどかな景色」という勝手なイメージを軽やかにひっくり返されました。ところが、のぞみの園へ向かうと景色は一変。豊かな自然に包まれた広大な環境が広がり、同じ高崎市とは思えないほどです。都会と自然、その振り幅の大きさに、視察前からちょっとしたカルチャーショックでした。
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技術の前にあるもの
今回の目的は、強度行動障害のある方への支援や、チームで支える体制について学ぶこと。講義と施設見学を通じて、視覚的な構造化、動線への配慮、環境そのものを支援に生かす「建築支援」など、多くの実践に触れました。
なかでも心に残ったのは、目に見える技術以上に、「なぜ、この行動が起きているのだろう」「ご本人は何に困っているのだろう」と考え続ける姿勢です。
行動を単純に「問題」と決めつけるのではなく、丁寧にアセスメントし、個別支援計画を立て、チームで一貫して関わる。そして何より、支援の出発点にあるのは、ご本人を一人の大人として尊重し、その尊厳を守ること。支援技術という立派な道具箱も、ここを忘れたら、ふたを開ける方向から迷ってしまいます。
支援方法や環境上の工夫はもちろん大切です。しかし、その土台にあるのは、ご本人の行動の理由や困りごとを丁寧に捉え、尊厳を第一に考える姿勢です。日々の何気ない関わりにこそ、私たちの支援観が表れます。
この学びを、就労選択支援へ
就労選択支援は、単に「どの事業所へ行くか」「どの仕事ができるか」を決めるためのものではありません。ご本人の希望、得意なこと、苦手なこと、必要な配慮、生活の状況を一緒に整理し、その人らしい働き方を、その人自身が選んでいくための支援です。
だからこそ、私たちは目の前の様子だけで「できる・できない」を早々に判定しません。うまくいかない場面があれば、「本人の意欲が足りない」で終わらせず、説明の仕方は合っていたか、環境は分かりやすかったか、選択肢は十分だったか、安心して意思を伝えられたかを見直します。
たとえば、作業手順を視覚的に示す、刺激の少ない場所を用意する、体験する順番を整理する、本人が比較しやすい形で選択肢を伝える。環境が変われば、これまで見えなかった力が発揮されることがあります。「できない人」ではなく、「力を発揮できる条件が、まだ見つかっていない人」かもしれない。この視点を、ルリエは大切にしたいと思います。
私たちの役割は、支援者が用意した“正解”へご本人を連れていくことではありません。ご本人の声を聴き、ときには言葉にならない思いも丁寧に受け止め、選べる材料を一緒にそろえることです。働く人生のハンドルを握るのは、あくまでご本人。私たちは助手席で、地図を広げたり、見落としそうな標識をお伝えしたりする存在でありたいと考えています。
学びのあとは、高崎名物でエネルギー補給
視察を終えたころには、頭の中は学びで満席。しかし、お腹の席だけは見事に空席でした。そこで少し遅めの昼食を求めて、高崎駅ビルへ。選んだのは、高崎名物の鳥めしです。
ひと口食べると、「安い・うまい・満足」の三拍子。研修中は真剣にアセスメントを学びましたが、この鳥めしについては分析するまでもなく、即座に「また食べたい」と判定しました。自然豊かな環境で支援を学び、都会的な高崎駅でお腹もしっかり満たされる――学びも鳥めしも、実に中身の濃い一日となりました。
詳しい研修内容は、本編へ
今回の記事では、就労選択支援事業所ルリエの視点から、視察で受け取ったメッセージをご紹介しました。のぞみの園で学んだ専門的な支援、環境づくり、チーム支援の詳細については、視察に参加したグループ会社のサービス管理責任者による本編ブログで、より詳しくお伝えしています。
ぜひ、本編ブログもあわせてご覧ください。
国立のぞみの園の見学に行ってきました!支援の本質とは相手の立場に立って周囲の困難を取り除いていくことだと学ばせていただきました。 | 東京空色
最後に
人を支援の枠に合わせるのではなく、環境と支援をその人に合わせる。目の前の行動だけで判断せず、その背景にある思いや困りごとを考える。そして、どのような場面でも、一人の大人として敬意をもって向き合う。
これは、特別な支援の場だけに必要なことではありません。「働く」を一緒に考える就労選択支援においても、すべての土台となるものです。
選ぶのは、ご本人。可能性を決めつけず、選べる未来を一緒につくる。
のぞみの園で得た学びを、ルリエの日々の支援へ。大きな理想を掲げるだけで終わらせず、まずは一つの声掛け、一つの環境調整、一つの丁寧な対話から実践していきます。



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